水中写真で思う事。

「一瞬を切り取る。」写真を撮る時に良く言われる表現ですが、
水中に暮らす生き物や風景を写真に収めた時、肉眼では見えなかった
色彩であったり本来無いはずの表情や、肉眼では見えなかった様々な
瞬間を切り取る事が上手く出来た時の喜びはなかなかのものです。
(なかなか上手く行かないんですケドね。)
自分でイメージした仕上がりを目指して光量や絞り、スピードを調整して
肉眼では見えなかった瞬間を作り出せた時や、狙った訳では無いけれど
思いの外出来栄えが良かったりと色々と考えを巡らせた実験の結果のような
良し悪しが又楽しかったりもします。
撮影をする時にはそんな風に構図や色合いを考えながらもその時々の
「今!」を逃さない瞬発力と反射神経も必要だったり、
(相手は生き物なので、こっちの思惑通りにはなかなか言う事は
聞いてくれませんが。。)
そして被写体に出来るだけ寄らなければ始まらないと言う所もありますから
持てるダイビングスキルを総動員しまして、何とか近づく努力をして
みたり、群れの形やポイントになる魚が最良の位置に来るまで、最善の
場所をキープしつつ待ってみるとか、
(近づけば基本逃げる生き物達なので、欲をかき過ぎて「ピッ」と
逃げられたりストロボの光が上手く回っていなかったり。。)
水中が故の時間の制限がある中での「あともうちょっと」が届かなかったり、
そんなあれこれに折り合いを付けつつ「自分だけのお気に入り」が
上手く撮れた時の満足感も醍醐味だったりすると思います。

そんな風に自分自身も水中写真を楽しみながら、そんな目線でガイドを
する中で、撮り易い個体や色合いが良く写真映えする場所だったり
いろいろな提案やお手伝いが少しでも出来れば良いなと思っています。