〇奄美大島の海を案内したり、ダイビングを
始める方や体験しようと思う方と海に潜る
時、どんな想いや考えを持って潜り、
そして目指そうとしている所はどんな
ダイビングガイドやインストラクション
なのか、そんな事を書いてみたいと
思います。
自分がダイビングを職業として
始めてから、約30年程経ちました、
始めて間もない頃の事を今思えば格好を
つけて無理をしてそれを何とか
こなす事で、出来る気になっていたり、
自分のスタイルをゲストに
押し付けるような事をしてしまっていたり、
ダイビングに初めて挑戦しようとしている
ゲストに対して、初めてやるのだから
出来ないのが当たり前と言う考えを
持てず、出来ない事の原因をしっかり理解
しようとせずに
「出来るようになるにはどうすれば良いのか」
そんな事をしっかり考える事をしないまま、
一人前のつもりになっていた自分を
今思い出すと恥ずかしく「稚拙だったなぁ」
と思う事しきりです。
そんな頃から今を考えた時、考え方や思いが
どんな部分でどんな風に変化してきたかと
言う事を考えてみると、これは運が良かった
事も多分にありますが、幸い今まで自分が
海を案内する中で事故が起きた事は
ありませんでした、でもヒヤッとした事は
ありました、そういった経験を経た事で
「無理をしない」「安全マージンは
多目に取る」言い方を変えれば
「怖がりになる」そんな考え方が強く
なって行きました、そうした考えを強く
持つ事で、ゲストの方が感じるストレスを
出来るだけ軽減する事でリラックスして、
より水中を楽しんで貰えるのではないか、
そういった考えの下、ゲストの方のリクエスト
や技量、当日の天候・海況を考慮して、
水中の心地良さや景観の美しさ、生き物たち
の生態や姿を「気持ちがいいな」
「楽しいな」の気持ちをストレスを感じる
部分を極力少なくして楽しんで貰える事を
目指して心掛けるようになりました。
海は広く、未知に溢れていて、興味を
もって自分から接していけば様々な発見
があり、昔と違って今は様々な情報を簡単に
手に入れる事が出来、そんな情報や知見から
刺激を受けて、自分のフィールドに落とし
込んで、ガイドの幅を広げて行ければとも
考えます、ダイビングの楽しみ方は
人それぞれで、訪れていただいたゲストの
皆さん全てに満足していただける事は
出来ませんが、少しでも多くの方に
水中世界の素晴らしさを伝えて
行く事が出来ればと考えています。
